【ドル/円取引のポイント;要人発言など注視しつつも、ドル高基調に変化なし】
【ユーロ/円取引のポイント;買われ過ぎだがリスクはユーロ高方向にバイアス】
【ポンド/円取引のポイント;150円突破も意識、ただ短期的には若干買われ過ぎ】
ドル/円【ドル/円取引のポイント;要人発言など注視しつつも、ドル高基調に変化なし】
2日続けての陽線引け。発表されたバンク・オブ・アメリカやゼネラル・エレ
クトリックの決算内容は失望を誘う内容で、NYダウも寄付き直後から冴え
ない値動き。また10月のミシガン大学消費者信頼感指数速報も予想より悪い
ものとなった。
しかし、為替市場においてはそれらが信用リスクの再燃観測に繋がると週末
のポジション調整と合わさり、ドルは対ユーロなどで買い戻されている。
テクニカルに見た場合、ドルは順調な戻り歩調をたどりつつある。移動平均
では、短期線の5日線と21日線がゴールデンクロスを達成、さらなるドルの
続伸が期待される。そんなドルの次の上値メドは8月高値97.79円を起点とし
た下げ幅のフィボナッチ91.75円となる。
一方、材料的に注目されるもののひとつは、引き続き米系企業の決算発表。
本日はテキサス・インスツルメンツやアップルが決算を発表する予定となっ
ている。そしてふたつ目は各国の要人発言で、こちらについては東京タイム
から金融当局者などの講演が相次ぐ。ちなみに、一例を挙げると白川日銀総裁
が日銀支店長会議で挨拶を実施するほか、武藤前日銀副総裁が景気討論会に
出席する予定となっている。
また、バーナンキFRB議長の講演やコーン同副議長の挨拶なども、欧米タイ
ムに掛けて実施される見込み。為替相場に対する言及はもちろん、出口戦略な
どについての発言が出れば波乱の可能性も否定できないだろう。
ユーロ/円【【ユーロ/円取引のポイント;買われ過ぎだがリスクはユーロ高方向にバイアス】
7日連続の陽線引け。発表されたユーロ圏貿易収支は予想を大きく下回ったも
のの、ノーインパクト。むしろ要人発言に一喜一憂する展開で、トゥンペル・
グゲレルECB専務理事やビーニ・スマギECB専務理事から出口戦略につい
て否定的な発言が聞かれると、それらはユーロの足かせ要因に。しかし、一方
でグーテンベルグ独経済相から「ドル安、輸出への懸念を引き起こしていない」
、ユンケル・ユーログループ議長は「ユーロの為替水準、それほど過度には懸
念していない」とユーロ高容認と捉えられる発言を実施し、こちらは買い材料に。
テクニカルにみた場合、前日にはやや上げ渋りの感もうかがえた9月21日の高値
である135円半ばをしっかりと超えてきた。一目均衡表その他のチャートで陽転
したことが確認されるなど、リスクは間違いなく上向きにバイアス。そんなユー
ロのレジスタンスは先週末にも上げ止まった136円前後、そして8月高値138.71円
を起点とした下げ幅の76.4%戻しに当たる136.40円などとなる。なお、前述した
ように基本的なリスクはユーロ高ながら、7日連続の陽線もあり、さすがに短期
的なユーロロングは蓄積気味。調整の動きにも一応注意したい。一方、本日は
東京タイム18:00に8月のユーロ圏建設支出が発表されるほか、20:30にクルス欧
州委員が国家支援についての会議で講演実施、またユーロ圏財務相理事会が開
催される予定となっている。
ポンド/円【【ポンド/円取引のポイント;150円突破も意識、ただ短期的には若干買われ過ぎ】
先週末も陽線引け。前日の流れを継ぐ格好でポンドは一時149円台を示現する
など、続伸して大引けている。ただし、終盤にかけてはデービス英貿易相が
「ポンドの水準、企業にとっては大きな好機だ」と発言、これが事実上のポ
ンド安容認と受け取られ、やや軟化する局面も見られた。なお、そうしたな
か本日は早朝にポーゼンBOE政策委員から「金融市場の回復はまだ完全で
はない」との発言が聞かれたうえ、発表された10月の英ライトムーブ住宅価
格はプラス2.8%と大幅な改善を示した。
テクニカルに見た場合、リスクはポンド高方向を見ざるを得ない状況。8月7日
高値の163.07円を起点とした下げ幅のフィボナッチ38.2%戻しに当たる148.60
円レベルを超えたこともあり、次のターゲットは同半値戻しの151.40円レベル
となる。さらなるポンドの続伸にも要注意。ただし、先週末の2日間だけで6円
を超える上昇をたどっており、短期的には若干行き過ぎの感も否めない。移動
平均の200日線などが位置する146円後半を意識した調整が入る可能性もある。
一方、本日はこのあと目立った英国の経済指標発表などは予定されていない
執筆者 斎藤登美夫氏プロフィール 約13年間の為替専門誌記者生活を経て2004 年に
独立し、個人投資家向け情報提供会社『エフエックス ニュースレター』を設立代表を務
める。
為替ディーラー、アナリスト、ヘッジファンド・マネジャー、霞ヶ関などの豊富な人脈を
生かした分析や見通しを始めとする情報提供には、為替専門情報社時代から定評がある。
かつては金融情報誌「ユーロマネー」が実施した金融機関対象のベストディーラー・アン
ケートにおいて、「短期予測部門」でランクインした経験ももつ。現在は『MARKET WIN
24』への情報提供のほかセミナーなどでも活躍中。