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FXと海外送金

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第5回 海外送金と税金、トラブル対策

今回は海外送金と税金、トラブル対策です。
 ・ 急に海外でお金が必要になった、日本から持ち込んだカードが使えない。
 ・ 銀行が海外送金を受け付ない、面倒な書類提出を求める。
 ・ 銀行から海外送金したが届かない。
 ・ まとまったお金を海外送金したときの税金が心配。
このようなときの対応について説明します。

急に海外でお金が必要になった

あわてて銀行から海外送金してもお金が届くのはよほど早くて翌日、時には1週間程かかります。急にお金が必要になったときは

 ・ クレジットカードで支払いするかキャッシングする。

※キャッシングの場合決済までの日数に対して年率18%の金利がかかります。また、キャッシング限度額とショッピング限度額の違いに注意が必要です。

 ・  VISAデビットカードを使ってキャッシュレスで支払うか、ATMでキャッシングする。(金利なし)

※ ATM(日本)での入金や同行間のネットバンキングを利用するなら深夜や休日でもすぐに海外で利用できます。

 ・ 銀行系キャッシュカードでキャッシングする。(外貨両替手数料は4-5%程度です)

※上記VISAデビットカードと同様。

ことをおすすめします。

日本から持ち込んだカードが使えない

ショッピングでの利用とATMでのキャッシングに分けて考えます。

◆ショッピングでの対応

1. 支払い窓口で自分の使っているカードが
 ・ クレジットカードかデビットカードのどちらか
 ・ 引き落とし口座が普通預金の場合(saving account)
であることを伝えると利用できることがあります。
カード読取機が戸外にある場合(ガソリンスタンドなど)は使えないことが多いようです。そのような場合はキャッシャーまで行くと利用できることがあります。

2. カードデータが破損、もしくはカードが無効になっているなら再発行する必要があります。
そのほかに現地の金融機関や日本のカード発行会社が独自のセキュリティ対策をしますので、日本のカードが使えないことも考えられます。その場合は別のカード、できれば現地金融機関のカード利用を考えてください。

※シンガポールで日本のクレジットカードをATMで利用できないだけでなく、日本のシティバンクカードまでがシティバンク内のATMで使えなかった経験があります。

◆ATMからキャッシングできない

以下の可能性と対応策を紹介します。
1.カードの挿入方向を間違えている。

→ もう一つの挿入方向を確認する。

2. 暗証番号を間違えている。

→ ATM用と他のパスワードを間違えていないか確認する。

3.ATMの利用方法を間違えている。

→ 詳しい利用方法をカード会社に問い合わせる。
※スルガ銀行のVISAデビットカードの利用方法は、スルガ銀行マイ支店 よくあるご質問の「海外利用時」 Q4.海外にあるATMの使い方が分かりません で確認できます。

4. ATMのキャッシングサービスに対応していない。

→ カード裏のPlus、Cirrusなどの マークがATMにもあるか確認する。

5. カードデータが破損、もしくはカードが無効になっている。

→ カードの再発行をする。

【その他カード利用上の注意】

・ 利用する国のカード利用状況を前もって調べておくことをおすすめします。
・ ATMからキャッシングする前後は周囲の安全に注意を払いましょう。
・ ATMの利用後すぐにカードを引き抜かないとカードがATMに取り込まれることがあります。カードの種類によっては自動的に無効になり、再発行の必要があります。

銀行が海外送金を受け付ない、面倒な書類提出を求める

銀行がこのような対応をするにはいくつかの理由が考えられます。
1.10万円以上の送金には本人確認が求められます
たいていの銀行では家族であっても銀行が求める代理人届がないと海外送金を受け付けません。

2.マネーローンダリング(資金洗浄)対策テロ活動防止対策
日系の銀行によく見られますが、犯罪やテロ活動に関係したお金を締め出すために送金目的や資金の出処をたずねて、ときには海外送金を断ったりそこまで必要なのかと思える書類まで求めることがあります。

〔運営するサイトや掲示板に寄せられた苦情〕

・ 円高の時に家族に依頼して自分の生活費をまとめて送金しようとしたら、生活費にしては金額が大きすぎると断られた。

→ その銀行では送金できず

・ 海外の不動産(4,000万円相当額)の購入資金を海外送金しようとすると、購入前なのに不動産の購入証明を求められた。

→ 購入する不動産情報を提供して切り抜けた?

・ 妻が夫の代理で海外送金しようとすると、日本と海外の受取人が同じなのはおかしいと海外送金を断られた。

→ 妻の名義の口座に移してから海外送金した

また、ある銀行の「外国送金受付時に確認させていただく事項」には「ご送金の目的を確認できる資料のご呈示」に

・ 留学費用の場合:授業料の請求書
・ 生活費の場合:先方(お受取人さま)との関係を確認できる資料、手紙やインターネットメールのやりとり、等

という部分などがあります。(ない場合は口頭での説明でも良いようですが)。
海外送金する側としては銀行の対応に嫌な思いをすることがあるかもしれませんが、粘り強く交渉して必要な対応をするか、送金する銀行を替えるしかありません。
銀行は反社会的勢力が利用するのを防ぐことが先で、個人の海外送金でなぜそこまで細かい調査をするのか疑問に思います。監督官庁の金融庁、国の財政を預かる財務省は日本の個人金融資産が海外流出するのを防ぐためマネーローンダリング対策を口実に銀行に圧力をかけているのではと考えたくなります。

3.受付担当者に海外送金についての業務知識がない
海外送金中にトラブルが起こったときの対応も考えてそんな銀行は利用しないのが賢明です。

まとまったお金を海外送金したが届かない

たまに海外送金したお金が届かないことがあります。 1週間程度たってもお金が届かないときは「送金した銀行」に問い合わせて解決を求めます。責任は手数料を受取った銀行にあります(受取銀行ではありません)。
銀行窓口から送金したときは海外送金手数料の領収書が証拠になりますのでお金が届くまで大切に保管しましょう。
第4回でも説明しましたが海外送金は複雑な経路で行われます。送金を受付けた銀行から取次ぎ銀行に問い合わせても海外が相手ですから時差や日本のような対応を期待できないこともあり手間と時間がかかります。その点ではコルレス契約の中心となる銀行から送金すると問題が起きても対応が早いと思われます。
大切なお金を海外送金するときには十分な注意が必要ですので、注意点をまとめます。

〔海外送金するときの注意点〕
1.送金先情報を正確に記入(登録)する。
2.送金先銀行のスイフトコード(ほかに欧州向けIBANコード、アメリカ向けABAナンバー)を調べて記入する。
海外送金を受取れない銀行にはスイフトコードがありませんので受取銀行を選ぶ基準の一つになります。

※スイフトコードなどはネット上で確認することができます。
関連情報
手数料を節約して便利に海外送金する方法 → スイフトコード(BICコード)、ABAナンバー、IBANコードについて

3.可能なら多額のお金を送金する前に一度少額で利用して海外送金の流れやかかる日数を確認する。

まとまったお金を海外送金したときの税金が心配

ここでは日本側の税金についてだけ説明します。受取国の税金については各自で調べてください。詳しい情報についてはお住まいの近くの税務署に問い合わせることをおすすめします。

国税庁HP 税務署の所在地及び管轄区域
※電話、匿名でも親切に教えてくれます。

1.自分のお金の海外送金
 税金(所得税、贈与税、相続税など)を払った後のお金、商取引のお金を海外送金しても日本の税金はかかりません。少額に分けて海外送金するとそれだけ手数料もかかりますし、税務当局に知られるとかえって怪しまれるかもしれません。

2.贈与について
〔贈与税〕
家族を含む5年以内の海外居住者に譲渡すると日本の相続税や贈与税の対象になります。
相続税法 第一条の四(贈与税の納税義務者)
贈与税の基礎控除額110万円を超える金額を譲渡すると課税対象になります。しかし、常識的な範囲の教育費や生活費の海外送金についてはこの限りではありません。

→ 国税庁HP よくある質問 贈与税がかからない場合の(2)

〔相続税の特例の利用〕
相続税のかからない、かかってもわずかの方で、親が65歳以上、子供(もしくは孫)が20歳以上のなら「相続時精算課税」(限度額2,500万円)を利用することができます。

→ 国税庁HP 相続時精算課税の選択

※参考情報 相続税の控除
配偶者(夫に対して妻、妻に対して夫)は相続財産の半分か1.6億円までのどちらか多い額を無税で相続できます。また、相続の基礎控除5, 000万円、法定相続人一人につき1, 000万円の控除があります。相続税がかかるかどうかについては、国税庁HP 相続時精算課税 に詳しく説明されています。
 ※海外の居住用不動産を購入してもその他の特例は適用できません。

最後に

2009年6月17日に「資金決済に関する法律」が成立しました(2010年施行)。銀行がほぼ独占的に個人や法人から高い手数料を稼いできた『時代劇の関所』のような日本の海外送金システムは終わり、FX取引など日本企業が新たなビジネスを展開し海外企業も海外送金ビジネスにさらに参入してくるでしょう。
一方で、日中間の企業間取引を仲介する「アリババ」は日中間で独自の決済取引を始めようとしています。
機軸通貨・決済通貨の米ドルの役割がすぐに終わることはないでしょうが、海外送金のやり方自体がこれから変わるかもしれません。
人々とお金が大きく動く今の時代に応じた
 ・ 金額に応じた適切な手数料
 ・ ネット以外にもコンビニやケーイタイからいつでも海外送金できる
 ・ 柔軟性のある外貨の管理方法
そのようなサービスが生まれることを願います。

ここに書かれた内容は掲載時点の情報に基づいています。今後サービス内容が変更される場合がありますので、正確な情報等の取得については、当該サービスを提供する各企業に直接お問い合わせの上ご確認いただきますようお願いいたします。

本コラムに掲載されている情報の一切(以下、「情報等」といいます。)は、投資勧誘及び投資判断を行うための情報等を提供するものではありません。また、本コラムの情報等の利用に伴い生じた如何なる不利益、損失及び損害並びに問題又は疑義についても、NTTスマートトレードはその一切の責任を負うものではありません。
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