前回は、皆さまの長期運用可能資金の現状把握をしてみました。ご自身の「3年超の長期にわたり運用可能なお金」は、現在どのような金融商品で運用されているでしょうか?

よく見られるのが、上のグラフのようなパターンです。
このタイプの方の典型例は、せっかくの長期運用可能資金の4割もが、なんとなく普通預金に置かれたままになっていて、残りの6割も定期預金で運用されているといったパターンです。
このように、円建ての普通預金と定期預金で長期運用可能資金を保有していると、一見安全そうに見えます。
ただし、長期運用を考える場合には、円安やインフレのリスクも念頭に置くことが必要だということは、すでにお話しましたね。
この点を考慮すると、実はこのパターンのポートフォリオ(複数の資産クラスを組み合わせた資産)は、円建ての「流動資産」と「国内債券」という、ごく限られた資産クラスへの集中投資であり、むしろ偏った運用であることがご理解いただけるかと思います。
では、このタイプの方の場合、どうしたらよいでしょうか?
ここで、あらかじめ資産を、(A)いざというときのための備え、(B)3年以内に使う予定のあるお金、(C)3年超の長期にわたり運用可能なお金、に分けておいたことが生きてきます。
本来、「流動資産」で確保しておくべき(A)のお金は、すでに取り分けてありますので、長期運用可能資金で普通預金にあるものは、ほかの資産クラスに移すことが可能です。
この普通預金のお金と、定期預金として「国内債券」に集中投資されているお金とを合わせた資金について、下表の資産クラスを参考に、分散投資を進めて行きましょう。
| 資産クラス | 金融商品 |
|---|---|
| 国内株式 | 日本株、日本株へ投資する投資信託・ETF など |
| 外国株式 | 外国株、外国株へ投資する投資信託 など |
| 国内債券 | 個人向け国債、国債、中期国債ファンド、地方債、日本企業の社債、 MMF、公社債投信、定期預金、定額郵便貯金 |
| 外国債券 | 外国国債、外貨建てMMF、外債へ投資する投資信託、外貨預金、 外国為替証拠金取引 |
| その他 | 不動産、J-REIT、金 など |
次回へつづく
このコラムで取り上げている金融商品、投資運用手法等は、あくまで長期分散投資という考え方についての例示であり、投資勧誘を目的としたものではありません。
本文中で取り上げている金融商品は、元本が保証されていないものを含んでいます。また、本コラムの情報の利用に伴って発生した不利益や問題について、当方は責任を負うものではありません。
投資商品の選択、投資そのものについての最終決定は、あくまでも自己責任で行われますよう強くお願いいたします。